キラッと光ろう★ 組織の力で価値を最大に!

組織の課題を対話で解決する専門家 大坪加奈子

ピンチをチャンスに!需要を掴み前に進もう

 緊急事態宣言から一週間。今週は、新たな生産や事業を始めるというニュースがいくつかありました。自動車や電子機器業界の会社がマスクを生産したり、人工呼吸器の製造を開始したりしています。これは一時的な需要に対する緊急対応と思われます。

 

 一方で、既に現在進行形で、社会構造が大きく変化しています。第四次産業革命と言われた2016年から、AIやIoTを活用した技術やサービスでビジネスの現場は少しずつ変化していますが、このコロナショックでそれが加速傾向にあります。

 

 外部環境の変化に関して体系的にかかれた記事がありました。

  https://unlk.jp/2020/04/13/コロナ後の世界で伸びる新規事業/

 

東風津梁株式会社の津島氏のコラムです。

特に以下の2点の項に書かれていることは、社会環境の変化を考える切り口として網羅的に書かれていて、考えやすいと感じました。

・コロナ後の世界で伸びる新規事業

・力を失うもの

 

 津島氏のコラムに書かれている着眼点について、今の変化がどうか自分の感覚をもとに振り返ってみました。サービスの宅配化はこれまでの3倍の速度で拡大しているように感じます。一方で、対消費者ビジネスについては、様々なパターンが出てくると思われます。これからは宅配が増えるというより、人々の食の好みに合わせて、多様化していくと思われます。

 

 家で料理したい人は、オンラインのレシピを見て料理する。今日はちょっと美味しいものを家で食べたいときは、料理店の出前を頼むというように色々なシーンに合わせて選択肢が増えるように思います。もう既に、業績低下により閉店を検討していた飲食店が飲食店提供の料理のレシピ提供から動画配信、料理の注文までできるように事業開発をしているという事例があります。

 

 体験のオンライン化も既に3月からの学校休業から、加速していると感じます。この春から塾のオンライン化は一気に進みました。また、ZOOMでお茶会や飲み会、ヨガやストレッチなどの運動系の習い事もオンラインでできるサービスが増えました。音楽教室もオンラインで指導する、生徒の演奏をオンラインで添削するということをやっているそうです。

 

 また、このコロナの衛生対策としてなるべく現金のやり取りをしない傾向にあります。これを機会にキャッシュレスで買い物をする人が増加すると思われます。会社内の取引管理についても、会社で印鑑を押すということ自体を強制的に考え直さないといけない状況になっていますから、印鑑のよる決裁プロセスも見直されるでしょう。

 

 企業の生産現場でも変化があるはずです。今現在外出自粛で、多くの企業でテレワークへの切り替えを行っています。しかし、工場での生産に従事している人はテレワークすることが現段階では困難です。

 

 この状況に直面している企業は、これから、ロボットの導入やIoT技術の導入で現場に人を置かない作り方に変えていかないといけないと真剣に考えているでしょう。現場で生産に従事していた人は、リモートでのエラー対応やメンテナンス指示、機械への段取り改善指示に注力していくことになるでしょう。

 

 仕事のやり方を抜本的に変えざるを得ない時は、ピンチですが同時に新しいやり方を色々と試せるチャンスです。そしてチャネルやビジネスモデルの変革に留まらず、お客様の困っていること自体が変わっている時期でもあります。

 

 消費者のライフスタイル、社員の働き方、工場での作り方。バリューチェーンのそれぞれの場所で新たなお困りごとが発生しているでしょう。それをキャッチし、新しい取り組みを新しい働き方で、お客様と一緒に進めていくことができる企業が生き残っていくでしょう。

 

 あなたの会社はいかがでしょうか。お客様の今の声を聴いていますか。今だから困っていること、何とかしてほしいこと。新しい声を聴くチャンスです。今までとは異なる環境変化を敏感にキャッチし、思い切ってチャレンジしてみましょう!