キラッと光ろう★ 組織の力で価値を最大に!

組織の課題を対話で解決する専門家 大坪加奈子

仕事で”愛と喜びをいかに感じるか”

 私も含めて、クライアント先の社員さんが、仕事で、”愛と喜びをいかに感じるか”。これは、私の究極のコンサルテーマです。売上や利益の数百倍、これは大切だと思っています。


 なぜなら、組織の仕事のあらゆる場面で、納期とやらねばならないことに追われているからです。根本に愛と喜びがなければ、良い仕事はできません。


 一日の多くの時間を仕事に費やしているのに、毎日、つらい、しなければならない仕事に追われるのはナンセンスです。責任感は大切だけれども、そのプレッシャーで、自由な発想や心の底から感じる喜びを感じないまま、やらされ感で仕事することは、生産性や品質にもマイナスの影響を及ぼします。


 ではどうすれば、自分の仕事に”愛と喜び”を感じることができるのでしょうか。


 ①雇う側/雇われる側という感覚を排除することです。雇用関係は、究極を言えば、指示する側と指示される側の縦方向の主従関係が生まれます。対等でなくなると自由が奪われます。


 指示に従っていれば良い面もありますが、自分の仕事を愛を持って育てる、自分で仕事をつくり、お客様から喜んでもらう経験は作りにくくなります。


 例え、雇用関係下にあっても常に対等であり、1人の人間として自分の人生を描くように仕事をしてみると愛が生まれ、喜びも増すのではないでしょうか。


 ②排他性をトコトン排除する。組織で働くと、多様な価値観や考え方の人がいます。さまざまな考え方の人を統制する上で、”〇〇のために〇〇すべきである”とべき論を振りかざす方法を使うことがしばしばあります。ですが、〇〇すべきの裏側には〇〇すべきでないという否定意思があります。


 この〇〇すべきでないという言葉は、〇〇した人を排除する意図が入っています。極力単一思考に絞って同僚や部下に対して、統制をかけないことです。自分に対してもです。起こった事象に全て経験と感謝の念を持って接し、多様性として受け入れることで、幅広い可能性を感じることができます。


 あーそんな考え方もあったのか、と許容することで、新たな発見に繋がり、新しい物事に対する期待感にもつながり、それがあらたな喜びのタネになります。


 ③同じ仕事をしない。仕事を流さないことです。ものづくりでは、昔からからライン生産とセル生産の2つの方式があります。一つの製品のパーツをひたすら作り続けるライン生産と一つの製品を1人で完成させるセル生産では、セル生産の方が、創意工夫が生まれやすいと言われています。


 ライン生産の場合は何人かで一つの製品を作るため、1人ではなく、チームで改善に取り組むことで創意工夫を生みやすいと言われています。創意工夫は、その過程に自分の成長を感じたり、成果を賞賛されて喜びを感じたりすることができます。


 創意工夫をすることは、変化を捉えることであり、漫然と同じ仕事をしていては、変化に気づくことも、仕事に魂を込めて、レベルアップさせることもできません。ですから意図的に変化を起こす改善活動に誠心誠意取り組むことで、自分の仕事に愛着が湧きやすくなります。


 ④納期に追われない。断る勇気を持つことです。いくら心のこもった仕事をしていても、納期に追われると自転車操業になります。一つの仕事の意味を深く考える暇もなく、こなしていく仕事は愛も薄れ、喜びの代わりに疲弊感が増すばかりです。


 八方美人で断らない人がいますが、自分自身が充実した喜べる仕事をするには、理由を明確にして、断る勇気、少し待ってもらう誠意ある説明も大切です。


 ⑤最後は、お金に執着しないことです。お金はお客様が満足してくれた見返りにくれるものですが、生活していくためにお金は大切なので、お金を積み立てることを先に考えてしまうことがしばしばあります。特に、日本人は貯金文化に慣れているため、お金を積み上げようとする癖があるかもしれません。


 お金が入ってきて、嬉しいという感情はしばしば見られますが、それは仕事への愛や喜びではないのです。様々な価値観があるにしても、人間な誰かの役に立てているといくことに喜びを感じる生き物です。積みあがっていくお金を軸に考えると、役に立って嬉しいという感覚はどこかにいってしまいがちです。


 お金をもらわなくても、楽しい、没頭できることを見つけられると、執着から離れられます。それは仕事や職業そのものではなく、企画を考える。知らない人と話す等、仕事のパーツで考えると良いです。そうすると、どんな人も一つや二つ出てきます。好きなパーツが増えれば仕事にやりがいが出て、愛も喜びも感じられるようになるでしょう。


 〇〇したら、仕事に愛を持ち喜べるという、特効薬はありませんが、〇〇しないと定義することで、喜びを感じるチャンスを増やすことはできます。


 みなさんは、ご自身の仕事に”愛と喜び”を感じていますか?もし、難しい感じる方は参考にしてみてはくださいね。

 #仕事の喜び