キラッと光ろう★ 組織の力で価値を最大に!

組織の課題を対話で解決する専門家 大坪加奈子

没頭状態で仕事のパフォーマンスを上げる

 ブログ、暫くお休みしていました。ずっと自転車操業でした。土日にインプット、月~金にアウトプットという、いつもより高速でPDCAを回して、かなり短期間で色々とレベルアップした気がします。 自分でいうのも何ですが、コンサルタントの価値は、何かをよく知っているということ以上に、その会社の問題を解決するために、三倍速でインプットしてCPU回転させてアウトプットを出すかだなと思います。でも、没頭しすぎると、息切れをしてしまうのでやっぱりメリハリは大切ですね。

 

 今日の記事はだいぶ前に書いたけれど、自分では結構重要な内容と思っているので、そのまま掲載します。 最近、働き方改革やコロナ禍で会社の制度や仕組みを見直す会社が増えています。特に、テレワークの推進に伴い人事評価を見直したいと考えている企業は増加傾向にあります。これまでは、営業部門にのみに課してきたKPI(業績重要成功指標)を間接部門においても設定していこうという動きが見られます。

 

 KPIの設定を考える際に通常、各部門の財務目標に結び付く重要成功活動(業務)を考えます。売上や利益を確保する上で、営業訪問や提案件数、見積対応時間や時間当たり生産数等の数値目標の設定は欠かせません。一方で、その活動の実施するのは、その会社の社員の皆様です。成果を出すためには、社員のパフォーマンス向上につながる活動指標を考えることも重要です。

 

 今日は、そのパフォーマンスという部分に焦点を当てて、どのような重要課題があるのかを考えていきます。まずは、社員のパフォーマンスが高い状態を考えます。このパフォーマンスを考える時、心理学者のチクセントミハイ氏の「フロー理論」を参考にするとイメージが湧きやすいです。

 

 彼の研究では、「時を忘れるくらい、完全に集中し没頭している精神的状態」を「フロー」といい、その状態になっている時、もっとも創造性を発揮したり、幸福感を感じたりするというものです。

 

では、「フロー状態」はどのように作り出せるのでしょうか。

 

チクセントミハイ氏はフロー状態が生まれる条件を以下の4つの切り口で示しています。

  • 自分の能力に対して適切な難易度のものに取り組んでいる
  • 対象への自己統制感がある
  • 直接的なフィードバックがある
  • 集中を妨げる外乱がシャットアウトされている

 

 会社の中の仕事で捉えると、

1つ目は、自分の担当する業務が自分の持てる力を発揮すれば、乗り越えられ、成長したことが実感できることと考えてみました。

2つ目、自分の仕事に対して見通しを立てて、自分で仕事をコントロールしながら前に進めていけそうだと思えることではないでしょうか。

3つ目は、自分の担当業務の仕事を進めるにおいて、義悪しの判断ができる、高めていくため勘所を認識できることと思います。

4つ目は、仕事の物理的環境と人間関係などによるストレスが最小限であるということと思います。

 

このような状況を作るためには、どうすれば良いのか?

 ①②③は会社の人材育成の指針や仕組み、OJTのルールや運用において、環境形成につなげることができます。例えば、①は目標管理制度の中で、ゴールに対してマイルストーンとしての課題設計をしていく中で、課題の妥当性を検証することで、適切な難易度が何か、理解することができます。

 

 ②は計画化と段取りの話です。難易度の高い目標や職務においても、何をやればよいかわかれば、何が難しいのかわかれば、その困難な状況を打破できる可能性が高まります。それができるようにするため、仕事のアクションを洗い出し、見える化すること行き詰りそうなところの見通しを早めに立てて、解決に向けて動ける状況をつくり出すことができます。

 

 ③は、一人ではなかなか難しいですね。他者からのフィードバックがあると、客観的に物事を見ることができます。上司が何かをアドバイスしたり、指摘したりするということではなく、振り返りの相手になってあげるということです。感情的に後悔したり、過去に捉われていたりしたら、ポジティブに前を向けるように、肯定をしたり、励ましたりする人が必要と思います。

 

 ④は根本的に職場の環境づくりです。最近は、テレワークも普通に思われるようになりましたが、本当は、テレワークに限らず、自分の生産性が一番上がる場所を自分で選べることが大切だと思います。私は以前上司にカラオケでも、カフェでも、ベットでもどこでも行っていいよ。生産性が一番あがる場所で仕事してくれればいいと言われました。

 

 一見自由に見えますが、とても厳しいと思います。逆に言えば会社に来ていても生産性が上がらない、CPUが回らないのであれば、会社に来るなということですから。ただ、こういう環境は、裁量が大きい職種ほど、自分で考えて作っていくものなのだろうと思います。④に関しては人間関係の問題もあります。人間関係はお互いの尊重と感謝、排他的でないこと、多様性を受けいれるなど、色々とできることはありそうです。

 

 皆さんの会社では、社員のパフォーマンスの高い状態、没頭して集中できている状態・環境をどのように作っていますか?こういうテーマで”ワイガヤミーティング”やってみたいですね。